電気カニの電験日記

電験、電気主任技術者について語ります

電験の年度ごと難易度と、資格の価値について

【2024.4.10一部追記】

今年の電験3種は簡単だった、難しかったという意見が試験後は毎回のようにありますが、個人的に思うことについて書いてみたいと思います。

 

電気カニって何者?って思った方はこちらへ。電験1種持ちで66kV受電工場の電気主任技術者として働いています。

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R5年度下期の電験3種は合格者数5,211人、合格率21.2%となりました。

科目合格の猶予も2回から5回(年2回の試験になったため)と緩和されており、過去問の出題比率が高くなったことから、「資格の価値が下がったのでは?」という意見をチラホラ見かけるようになりました。

 

また、CBT試験も始まり受験しやすくなったことから、合格者数は大きく増加しており、電気管理技術者の実務経験年数も講習により短縮可能になったりと環境が大きく変化してきました。

このことから、電気主任技術者の求人に対しての競争率が上がり、低待遇でも人が集まってしまうのでは?という懸念もあるかとは思います

 

12年前に電験3種を取得した世代からすると「試験難易度の上下が資格の価値を変動させることはない」というのが個人的な意見です。

私が電験3種を受験して合格した平成24年度は合格者数2,895人、合格率5.9%という結果でした。

これだけ見るとすさまじい年ですが、合格率が低い年に電験3種を取ったから今の自分があるのではなく、「合格してからの10年間が現時点での自身の立ち位置を決めている」というのが正直な感想です。

私は電験3種に合格後、10年かけて電験1種を取得することができましたが、同年やそれ以降の電験3種合格者でももっと早く電験1種に合格したり、電気管理技術者として独立したり、電験講師としての道を歩まれた人もいたりと人によって資格の使い方はそれぞれ異なります。

 

電気主任技術者の免状を取得するということは、あくまでスタートラインに立ったということであり、そこからの活躍は資格試験のように分かりやすい指標で表すことはできません。

私は66kV受電工場の電気主任技術者として選任されましたが、実務として必要とされていることと試験で問われる内容は大きく異なっており、電験合格者が実務を学ぶことで初めて電気主任技術者の選任要件を満たすのかなと思います。

 

試験に合格しても更に成長し続けることが重要で、電験3種合格直後から電験2種を目指したり、エネルギー管理士を目指したりしている人が10年後に活躍している「電気技術者」となるのではないかというのが今回思ったことです。

私も電験1種を取得したこともあり、選任の電気主任技術者としてのさらなる成長や、強電以外の領域でも活躍できるよう、日々成長を目指してコツコツと頑張っていきたいです!

 

↓H24年度(2012年度)に電験3種を受けたときの思い出はこちら

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電験1種取得時の感想と今後の活動についてはこちら

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