電気カニの電験日記

電験、電気主任技術者について語ります

【電卓、参考書】電験3種申込後にやることリスト①

【2023.5.30一部修正、過去問について追記】

R5上期電験3種を申込みした方はあと80日ちょっと(CBTだとあと1ヶ月!)、頑張りましょう!

今日は電験3種申込後(正確には勉強を始めたとき)にやることをまとめてみます。

 

↓私の経歴については過去記事を参照してください。電験1種持ちで66kV受電工場の選任の電気主任技術者として働いています。

denkikani.com

 

目次

 

電卓を買う

やるべきことはいろいろありますが、まずは長い付き合いとなる試験の相棒、電卓を買いましょう!

電験では平方根(√)の計算ができる電卓が必須となります。下の写真の電卓だと左上にボタンが配置されていますね。

 

あとはメモリー機能とかGTキーとかがとかあるといいんですが、自分の手に馴染む電卓が1番です。

ネット通販で買うよりも電機屋さんで実物の感触を見て買った方が良いと思います。

私が使っている電卓は大きめのサイズでキーが打ちやすく、画面が大きいので計算結果が見やすい反面、試験会場の机が狭いと置き場に困るという問題があります。

操作性に問題が無く、狭い机でも置き場に困らない電卓を使うことができれば、理論科目の点数は+5点取れると言っても過言ではないくらい、電卓は重要です。

というわけで電卓の選定(人によっては買い替え?)がまず1番初めにやることです。

 

参考書を買う

ここでやっと参考書を買います。一昔前だったら電気書院オーム社の4科目10年分過去問を勧めていたのですが、あれは1000ページ超でかなり重く、持ち運びには向かないんですよね(↓写真の一番下の参考書で7年分です)

今の電験3種は参考書の種類が増え、どれを選んでいいか分からないと思いますので、私の見たことがある参考書を挙げてみました(あくまで私見です)

電験3種過去問題集(10年分)

https://www.denkishoin.co.jp/products/view/1724

今も昔も定番の過去問題集です。1300ページ超のボリュームで大きくて重いです😂

1日に勉強できるのはせいぜい数十ページが限度なので、タブレット端末等を持っている人は電子書籍版が圧倒的にオススメです。

この本を3周ほどして、各問を見た瞬間に計算式~答えが頭に浮かぶようになれば合格は近いですが、根性論過ぎるので現代のやり方としては古いかもしれません。

というわけで「広い範囲を浅く勉強する」用途に適している参考書と分類されます。

 

電験3種Newこれだけシリーズ これだけ理論

https://www.denkishoin.co.jp/products/view/1120

電気の基礎から学ぶことができ、入門書として最適ですが…これをやっても点数アップにはなかなか繋がりません。

まず過去問をやってみて「自分が何を分からないのか」を知った後にこの本を見て学んだほうが効率的です。

過去問を解く前に基礎をやってから…というのが本来の勉強のやり方ですが、電験3種は範囲が広いので「問題の型」を知ることの方が重要で、基礎を身につけてどんな問でも解けるようになるというのはものすごく時間がかかります。

というわけで「広い範囲の各要点を勉強する」用途に適している参考書と分類されます。

 

電験三種 誰でもわかる過去問題集「理論」2023年版 ~難しい過去問解説に悩んでいる方へ~

https://estate.stores.jp/items/5f0c22caec8fd3364e69059e

計算過程を極力省かず、各問を丁寧に解説されている参考書です。

「分からない状態から、問題を解ける状態になる」という過程を細かく書いてありますので過去問を解きつつ各単元の知識を覚える事ができます。

解説ボリュームが多いので、1年分の過去問を勉強するのにかかる時間は多いです。

「問題の型」をある程度理解できれば、この本で理解を深めることで点数を延ばすことができるようになります。

というわけで「過去問ベースで深く理解する」用途に適している参考書と分類されます。

 

↓理論科目は2012年以前の問題を収録した過去問題集が発売されました

誰でもわかる もっと!過去問題集「理論」1999~2012年 ~もっと多くの過去問を勉強したい方へ~

estate.stores.jp

 

電磁気学I――電場と磁場

https://www.iwanami.co.jp/book/b330622.html

これは参考書ではなく専門書ですが、参考として。

大学などではこの様な本を使って電磁気学Ⅰ→電磁気学Ⅱ→電磁気学Ⅲなどと深く学びます。

私は大学の電気系学科を卒業していますが、電験では電磁気学、電気回路などの範囲が出るので楽勝…というわけではなく、電験の「問題の型」に合わせた勉強をしなければなりませんでした。

電験1種、電験2種の2次試験であれば専門的知識が問われる問題もあるので、専門書を読むメリットもありますが、3種の場合は過去問ベースで進めたほうが効率的かつ広い知識を取得することができます。

というわけで「各単元を詳しく専門的に理解する」用途に適している参考書と分類されます。

 

参考書を買った後

電験3種は4科目ありますが、まずは理論の参考書だけを買ってみて勉強を始めてもいいかと思います。

試験勉強で一番初めにやることは「問題の型」を知ること、と意識すると自身の課題が見えやすくなります。

 

さて、ここまでで大分長文になってしまったので、現代の便利なツール(電子書籍、動画解説、スマホアプリ)を使うことで、どのようにして勉強を効率化するかについては別記事で書いています↓

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過去問の出題頻度が上がりました

R4下期電験3種では過去問からの出題が約半分となりました。

古いものでH16年(2004年)の問題が出題されているので、過去問20年分をマスターしておけば合格しやすいという傾向になりました(そもそも過去問20年分やれば合格できる実力が付くというのは別として😅)

過去問から出題されない問は難問、奇問も出てくるので、確実な得点を狙うためには過去問を解くことの重要性が上がってきました。

R5年度(2023年度)からCBTも始まり、過去問の扱いについては更に増えるだろう?と言われています。今年の動向が気になるところですね!

 

↓カフェジカさんより、R4下期電験3種理論の過去問からの出題についてのまとめがあります

 

自分に合った電卓と参考書を駆使して、合格を勝ち取ってください( ̄ー ̄)bグッ!