電気カニの電験日記

電験、電気主任技術者について語ります

電験3種を今から受験して合格できるのか?

電験3種試験の申し込みは12/8(木)17:00まで、ということで12月に申し込んで来年の3/26の下期試験で合格できるのか?というタイトルで今年の電験3種を考えてみます!

 

↓私の経歴については過去記事を参照してください。電験2種持ちで66kV受電工場の電気主任技術者として働いており、電験1種取得を目指している状態です

denkikani.com

 

目次

 

電験3種の試験を受けるべきか?

結論としては「絶対受けたほうが良い」です。

会社でもSNSでも受かりそうに無いので、今回は止めておくという人が多いですが、私の意見としてはどんなに合格の可能性が低くても、受けられるときに試験を受けたほうが最終的には早く合格できます。この記事ではその理由を書き出していきたいと思います。

 

また、金銭的には受験料7,700円+試験会場までの交通費で約1万円前後の出費となります。

(昔は受験料5,000円くらいだったんですが、大分値上がりしています😳)

お金の面で無駄な出費を避けるため受験を見合わせる…という意見もありますが、不合格でも1万円分の参考書を買うよりも良い経験値を積めます!*1

 

電験3種合格に必要な勉強時間は?

勉強時間は一般的に1,000時間ほどと言われていますが、現時点までの学習歴によって多少異なります。

大学の電気科を出たほうが有利とは言われていますが、大学で学ぶことと試験の内容が異なり、電験3種に特化した試験対策が必要なので「大卒なので楽勝ではない」というのが事実です(私も大学の電気系学科を卒業していますが結構苦労しました😅)

 

勉強時間1,000時間も捻出できない!

12/7時点で試験まではあと109日≒およそ100日とすると、今から始めるとなんと1日10時間も勉強することになります🙄

…実はこの数値は私が電験3種を受けていた10年前から変わっていないのですが、現代は動画学習や電子書籍スマホアプリでの学習が可能となり、分からない事もSNSで聞いたら親切な人が答えてくれるようになりました。

つまり、試験の難易度はあまり変わっていないけれど、学習方法は大幅に進化したというのがここ10年間の大きな変化です。

学習方法の進化に加えて、R4年度からは電験3種は上期、下期の年2回開催となりましたので、科目合格の持ち越し回数も増え、かつて無い好環境にあると言えます!

(最新の効率良い勉強方法に関しては、今年の電験1種1次試験を通して得たことを別記事で後ほど書いてみたいと思います)

 

受験料を払ったのでやらざるを得なくなる

自費で受験料を払った場合、払ったお金に見合った対価を求めようとするため勉強に臨むモチベーションが上がります(サンクコスト効果をポジティブに活用する)

逆に会社の経費で受けている/受けさせられている場合は自分の懐が傷まないので、だらけてしまうというデメリットがあります。これは私自身経験として強く感じました。

(会社の経費で受験する場合は参考書を自費で買うなどすると多少はモチベーションが上げられます)

 

試験会場の雰囲気に飲まれにくくなる

これはどんな試験でもそうなんですが、初めて行く会場で長時間の試験を受けるのはかなり疲れます。

たとえ不合格になっても、次の試験(R4下期の次はR5上期)を受けるときの心の余裕が違います。

私は初めての本番の試験時は緊張でシャープペンを持つ手が震えていましたが、今年の電験1種を受験時点で電験の試験も10回目なので、勉強しているときとほぼ同じペースで解答を進めることができました。

 

どうやって勉強すれば良い?

過去問をベースとして、とにかく演習量をこなす!というのが今も昔も王道ですが、学習方法の進化点として「ながら学習」が大幅にやり易くなったということが挙げられます

昔は1000ページ超の参考書と電卓を持ち歩き、職場で家で図書館で勉強していましたが、今はスマホタブレットがあればどこでも勉強ができてしまいます。

動画学習は資格予備校の講師レベルのクオリティの動画がYouTube上にたくさん見られるようになり、スマホで10分ほどのスキマ時間があれば1問分の解説を聞くことができてしまいます。

とにかく効率良く勉強することを心がければ、決して1000時間の学習時間は必要無くなりますが、一方、試験は紙と鉛筆のマークシート方式なので、ある程度は書いて答えを導出するトレーニングが必要なのは今も昔も変わりません。*2

 

電験の勉強を始める前に数学の勉強をすべきでは?

これもよく言われますが、まず点数を6割に近づけるならば過去問からスタートして、分からない問題はひたすらスキップして、今の実力でも解けそうなジャンルの実力を延ばすことを先にした方が成長できますし、やっていて楽しいと思います。

私は苦手ジャンルは全然できず、電験3種過去問を解いても6~7割程の点数しか出ませんが、逆に言うと得意ジャンルはほぼ確実に得点できるので点数が合格ラインを切るというリスクも低いものとなります。

参考書は正しい知識を受験者に教えなければなりませんので、真面目な人ほど苦手部分を克服しなければ!と苦しい思いをして勉強を頑張りがちですが、電験は点数6割取れれば合格します。苦手が4割有って、解けなくてもいいんです

得意分野に絞って、動画学習など最新の勉強方法を取り入れれば電験3種の合格は不可能ではないです。

勉強の結果、選択問題で2択まで絞れて勘で書いた解答が当たれば成果は十分です!

苦手分野の学習や数学は合格してからも勉強を続ければ克服できます。大事なのは合格した後も少しずつ成長し続けることだと思います(私が電験2種取得後に燃え尽きてしまったので、今となっては完全に勉強を辞めてしまうのでは良くない、と痛感しました)

 

電験3種を申し込み、試験を受けてみましょう

10年前の私が現代で電験3種を受けることができたら、もっと楽しく、いろんな人々とSNS等で交流して電験を好きになっていたのではないかと思います。

私は電験1種2次試験を受けるときになって初めて、Twitterでの交流を通して、電験は苦しんだ者しか受からないという間違った考えを見直すことができました。

電験3種の受験を考えていて、この記事を最後まで見てくれた方は「電験を楽しむ」入り口に立っています。ぜひ、この楽しさを実感して電気主任技術者免状を勝ち取ってください! 

www.shiken.or.jp

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*1:ちなみに2種や1種は受験料14,000円+試験会場も少なく遠方となりがちで、宿泊の場合は合計3万円オーバーの出費となることも珍しくなく、これに比べれば大分マシ…と思うのもあります

*2:CBT方式の試験が始まったらこの事実も変化する!?