電気カニの電験日記

電験、電気主任技術者について語ります

2022年度(R4年度)電験1種の合格体験記

電験の勉強を初めて12年、やっと電験1種に合格することができましたので、今回は合格体験記を書いてみたいと思います!

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今回の受験時の勉強方針

前回(2021年度)までは全範囲をまんべんなく勉強し、難問をどうにか理解できるようにひたすらノートに書き続けていました。

成長した実感はあったのですが、結果は2次試験不合格×2回で1次試験からのやり直しが確定してしまいました。

 

今回(2022年度)をどうするか考えたとき、前回までとは状況が異なり、育児をしながらの勉強であったため時間をフルで使うことはできず、勉強範囲を絞ることにしました。

1次試験では理論はひたすら過渡現象、電力と機械は2次試験知識が使える問題を積極的に復習、法規はアプリで勉強するなど、とにかく短時間で点数を稼げる方法を考えました。

基礎力がついていたからか、全科目65%以上の点数で合格することができ、1次試験突破となりました!

 

2次試験は難問、苦手な問題を解かず、自分が確実に点数を稼げる問題を復習し続けました。

対象座標法、自動制御(現代制御)など1種受験者は必須と言われている分野は深追いせず、変圧器や発電機など比較的理解が進んでいた分野に絞って勉強をしていました。

 

過去問に関しても考え方を変えました。

2種受験時は1994年以前の旧制度(6科目時代)問題までやり込みましたが、1種では2006年~2021年の15年間の過去問周回数を増やしました。

1種の過去問は解くのに時間がかかる(問題文が長く、解説量も膨大)ので、2種2次試験の過去問もやれる範囲は復習しました。2種過去問に関しては2種合格後に1種受験までブランクが空いたことで2015~2021年度辺りの過去問が豊富な解説と共にあり、知識の幅を広げるのに非常に役に立ちました。

 

今回のやり方は王道ではなく、問題の出題傾向によってはまったく点数が取れないリスクも大きいですが、今の自分にできるのはこれが精一杯と思い頑張りました。

結果として、2022年度の出題傾向とマッチしていたのでなんとか合格できたのかと思われますが、人には勧められないやり方ですね😂

 

自己採点はどうだったか?

1/11に模範解答が公表されたときに自己採点をしています↓

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電力・管理は問1の論説は不正解、問3,6の計算問題はほぼ完答、問5は50%正解=60/120点(50%)くらいかな?って思っていたんですが、問1の部分点加算がありもう少し高めの点数が取れたのかなと推測しています。

機械・制御は問1が70%程度、問2は後半部分の符号(マイナス表記)ミスで50%正解=35/60点(58%)で予測していましたが、問2で符号ミスは0点にはならず、何点か加算されているみたいです。

 

今回の合格ラインは調整なし、得点率60%以上かつ各科目平均点以上ということで、ギリギリで合格基準を満たすことができたようです。

↓電気技術者試験センターのプレスリリースより抜粋

 

これからはどうするか?

電験1種は神」とよく言われますが、私は神の領域には程遠く、まだまだ勉強が必要だなと感じています。

1種を受験した理由として、2種取得後に何も勉強せずに5年ほど過ごしたときに電験の知識がかなり抜け落ちていたことがあります。

今回も電験1種に合格したからといって勉強しなくなると、同じように忘れてしまうでしょう。

現役の電気主任技術者として選任されている以上、知識量の維持は必要ですし、新しい知見も増やしていかなければ自身の成長が止まってしまいます。

工場勤務の技術者として、電気以外の分野の知識拡大もまだまだ必要と感じています。

電験に合格することは試練の終わりではなく、新たなる道の始まりなんだと今では思えるようになりました。

 

また、2022年度の2次試験受験前にSNS、ブログを初めてたくさんの方々と交流することができました。

心が折れそうなとき、応援頂いたことでなんとかやり切ることができました。

これからも様々な情報を発信し、人の役に立てるよう頑張っていきたいと思います。

 

【2023.2.5追記】

過去問の周回数を増やすことのメリットとして、計算スピードの上昇があります。

この前話をさせて頂いた他の電験1種受験者の方から「電験1種の機械・制御の試験は、もはや電気計算技術検定ではないか?」という話をされ「なるほど!」と思いました。

60分で解ける問題を2問選択して解答を書き切るスキルというのが、問題を解くスキルとは別に求められ、特に1種はその傾向が強いように感じました。

今回は3回目の2次試験だったので、計算スピードと時間配分については結構慣れてきたのが良かった面もあります。

2次試験についてはまだノウハウ化されていない部分が多く、今後はそのような受験テクニック(?)についても研究できればと思います!

 

長文となってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました!

 

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